7月、わたしを軽くする断捨離のすすめ
夏の熱気と湿気が高まり、
体も心もこもりやすくなるこの季節。
暦の上でも、
7月上旬には「小暑(しょうしょ)」、
下旬には「大暑(たいしょ)」が訪れます。
そんなとき、ふと湧いてくるのが
「心も体も軽くなりたい」
という内なる声ではないでしょうか。

開けられない押し入れ、
使っていない食器、
放置されたメールボックスなど…
こうしたモノが
知らず知らずのうちに“淀んだ熱”を持ち、
わたしたちの内側に
重たさや暗さを生み出していることがあります。
なぜなら、
目の前にあるモノたちは、
実はすべて
過去の“わたし”の感情の結晶だから。

良い思いで迎え入れたモノがある一方、
「これを持っていないと下に見られるのでは」
「誰かに認められたくて買った」
「寂しさを埋めるために手にした」
そんな思いとともに、
わたしたちのそばにあるモノたちもあります。
なかには、
一時的な感情を満たしただけで
クローゼットの奥で忘れられているモノも…
だからこそ、
断捨離とはただの整理整頓ではなく、
“自分と静かに向き合う儀式”なんです。
この時期にあえて断捨離をすることで、
空間だけでなく、
内側の“熱のこもり”にも風が通るような解放感が、
あなたにも訪れます。
断捨離がもたらす、3つの内的変化
ヨガの視点から「断捨離」の効果について考えてみましょう。

① 停滞していたエネルギーが循環する
「捨てなきゃ、でも…」と
何度も見て見ぬふりをしてきたモノたち。
そこにはモヤモヤ・どんよりした気持ちが残り、
エネルギーも停滞した状態です。
それらを「ありがとう」の気持ちとともに
気持ちよく手放していくことで、
滞っていたエネルギーがやわらかく循環し始めます。
② シャウチャ〜心の浄化としての断捨離
ヨガの八支則のひとつである「シャウチャ」は、
清浄・純粋性を意味します。
心を清浄にし、感情に振り回されないことを指します。
散らかった部屋は、思考も感情も乱れがち。
モノに囚われずに
空間を整えることは、
心の静けさを取り戻す第一歩になります。
③ アパリグラハ〜手放すことで、神聖とつながる
もうひとつのヨガの教え「アパリグラハ」は、
“不所有”=持ちすぎない・執着しないことの智慧。
執着を少しずつ手放したとき、
その空白に、直感や導き、神聖な智慧が流れ込んできます。
つまり断捨離とは、
「空白を怖がらず、信じて委ねる力」を育てる練習でもあります。
整った心と空間に、軽やかな風を
断捨離とは、モノを減らすだけでなく、
“本来のわたし”を思い出す行為。
そして、
断捨離で空いたスペースに新しい風を通すとき、
わたしたちができるもうひとつのことが、
「身体と心を見つめなおす時間を持つこと」です。
そのひとつが、ヨガ。
呼吸に意識を向け、
身体の滞っている場所に気づき、
今、ここに存在する自分を、
やさしく受け止める。
ヨガは、
内なる“片づけ”と“再生”の時間でもあります。
断捨離で心の窓を開けたあと、
ヨガを通して軽やかな風を感じてみませんか?
